ウォルマート、高級品ECで雪辱なるか 広い客層、品ぞろえの拡充期待

 米小売り最大手のウォルマート・ストアーズが高級品市場への参入を目指し、自社の電子商取引(EC)サイト「ウォルマート・コム」で、米老舗高級百貨店チェーンであるロード・アンド・テイラーの高級商品を販売する。

 ウォルマートの米ECファッション責任者、デニス・インカンデラ氏は、同社はオンライン上の「ファッションスポット」として定着することを目指していると述べ、「ウォルマート・コムの客層は幅広く、品ぞろえの拡充が期待されている」と語った。

ウォルマートはEC事業に磨きをかけ、ファッション分野により深く身を投じたいと考えている。ライバルの米EC大手アマゾン・コムも近年、同分野に積極的に手を広げている。ロード・アンド・テイラーの親会社であるカナダのハドソンズ・ベイにとっては、傘下の百貨店が客足の減少とECの台頭により販売不振にあえぐ中、今回の提携は新たな販路を確保するものとなる。

ロード・アンド・テイラーのリズ・ロッドベル社長は取材に対し、同社はウォルマートの「独占提携高級百貨店」になる予定だと述べ、詳細は明らかにしなかったものの、両社は「長期的な提携」を計画していると説明した。

アマゾンが2017年、スポーツ用品大手ナイキを自社サイトに引き込んだときとは違い、ロード・アンド・テイラーの参入は他の高級ブランドに対し、ウォルマート・コムは魅力的な提携先であると納得させる効果があるかもしれない。先ごろの投資家会議で同社の米EC責任者であるマーク・ロア氏は、ファッションやインテリアの分野に注力し、より多くの高級ブランドを引き付け、「ウォルマート・コムのブランド価値を高める」と誓った。

ウォルマートは16年、ECの新興企業ジェット・コムを買収し、若い富裕層に近づく手段を入手。以降、紳士服のボノボスや婦人服のモドクロス、アウトドア衣料・用品のムースジョーなどを傘下に収めてきた。米ECファッション責任者に最近就任したデニス・インカンデラ氏も、ファッションブランドのラルフ・ローレンや米高級百貨店サックス・フィフス・アベニューの出身だ。

 ウォルマートはこれまで、流行に敏感な顧客の取り込みに挑戦しては失敗してきた。ファッション誌への広告掲載や人気歌手とのコラボレーション商品といった試みも、手頃な衣料品を好む消費者を引き付けるには至っていない。

ロード・アンド・テイラーの商品はウォルマートのECサイトに開設された専用ページで販売される。オープンは18年春の予定。(ブルームバーグ Matthew Boyle、Sandrine Rastello)

post by Sankei Biz

 

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